新卒の就活をするときにハローワークに行こうということを考える人はあまりいないと思います。
実はハローワークでも新卒募集はあって、そこで就活をして内定を取るという人もいるということ。
ここでは新卒就活でハローワークを使うことの効果等について説明します。
一般的な新卒就活はリクナビ?
一般的な新卒就活というと、今はウェブサイト経由でエントリーを行うということで、リクナビ・マイナビ等への登録があります。
細かい新卒向けのサービスはたくさんありますが、基本はリクナビ・マイナビで大丈夫でそれだけで就活を終えるという人もいるくらいです。
企業としても独自サイトで新卒案内を出す企業もありますが、人を多く集めるために、リクナビ・マイナビのような大手サイト経由に統一して運用するということも多いようです。
大手就活サイトであれば、誰もが登録して、その中で検索をしていくので自然と目が留まりやすくなるメリットも大きいですね。
ハローワークは既卒のイメージ?
一方、ハローワークはどうなのかというと、どうしても既卒の転職というイメージがあります。
失業保険を受けるためにハローワークで手続きをするのでそのイメージがついているかなとは思います。
転職の際には新卒のような一斉での募集というのはありませんが、リクナビの転職版であるリクナビネクストを使ったり、ハローワークの掲載求人を見たり、転職支援のサービスを使ったりと本当にバラバラになってくるのです。
実は新卒でもハローワークの求人が出ていたりするのですが、このことについては全く知らないという人達がかなりいるのではと思われます。
民間ではないので、そこまで積極的なPRをしていないところもあるかもしれません。
新卒ハローワークなんてあるんや、何事もやってみんと始まらんから面接練習の予約入れた!!!終わったら感想載せます?!
— めろんぱん@21卒 (@3HHyu796dEV9Mlc) January 6, 2020
ハローワークはライバルが少ない?
ハローワークでの新卒求人を狙うメリットとしては、ライバルが少ないということがあります。
ハローワークは転職では有名でも新卒募集ではとにかくマイナーな立場になっています。
マイナーということで、良い案件を見つけるのは難しいという側面もありますが、逆に大手求人サイトにはないような案件を見つけることもできます。
そして大手サイトの求人倍率が人気企業だと数百倍にも及ぶのに対して、ハローワークではそのマイナーさから応募者がほとんどいなく簡単に内定が取れてしまうものまであります。
リクナビ経由等でいつまでたっても内定が取れない、ライバルがあまりにも強すぎて困るという人にとっては、ハローワーク新卒は狙い目なのです。
実はというと、就活一社しか受けてなかったという事実。新卒ハローワーク行って紹介されたところにそのままだからねー。説明会も自分含めて2人だったし
— ぬけがら (@NukeGr1245) April 26, 2019
地元企業への就職案件を調べやすい
ハローワークの新卒求人を狙うメリットとして、他に地元企業の案件を調べやすいということがあります。
大手求人サイトは当然全国区。有名企業を中心に掲載されています。
一定の大規模集客を行うことを前提にしているものが多く、地方の一部でしか募集しないような企業はあまり掲載されていません。
地元就職をしたいという場合、その地域の求人も十分にあるハローワークの方が良いケースもあるのです。
大手求人サイトの場合は、掲載するのに多額の費用もかかりますし、地元企業が数人募集したいという場合には非効率です。
ハローワークに掲載しておいて、それを見つけた人が数人来てくれればいいということで、ハローワークしか載せていないものも多いものです。
徹底した地元志向で、地元の求人を探すということであれば、良い選択肢になるかとは思えます。
就活新卒ハローワークで窓口のめちゃくちゃ優しい担当者の人にお世話になってたんだけど就職後にもお仕事大丈夫ですか…って確認の電話までしてくれるみたいで無料でここまでやってくれるの怖すぎて震えてしまう
— アイゼン君はどこだ (@eisenDoko) September 24, 2019
ハローワークを利用するデメリットは
ハローワークは大手就活サイトとは違う情報が手に入りますので使用するメリットはあります。ただもちろんデメリットも存在します。
具体的なデメリットとは何があるのでしょうか。
中途採用メインの会社が多い
ハローワークに掲載するような企業は中小企業が多く、中途採用をメインとしている会社が多いです。
新卒をハローワークで求人する文化はまだまだ根付いていません。
中途採用メインということであれば、その中から新卒を探すのは限られてしまいます。
また、新卒で募集を出してはいるけれど、実際にはあまり未経験者は歓迎しておらず、本当は中途の経験者が欲しかったということもないとは言えません。
一応、幅広くということで掲載していても、その掲載の質まではハローワークはなんともいえない部分があります。
新卒の扱いに慣れているかは不安
新卒として募集を出していても、その企業が本当に新卒の扱いに慣れているのかどうかは未知数です。
中途であれば基本即戦力であるということ、また未経験歓迎であったとしても、社会人としての常識は身についているということが前提であり、後は実務を教えるだけだったりもします。
これが新卒となると、全く何もわからない状態で就職するという人も多いはずです。
極端な話、電話の取り方、名刺の渡し方もわからないというようなことから、日常のふとした報連相も上手くいかないとかもあるわけです。
手厚い研修をしないと日常の仕事も厳しい場合もあるかもしれません。こうしたことに対する配慮ができるているかどうかは非常に怪しいものになってきます。
有名企業は積極的に使っていない
ハローワークの新卒の問題としては、有名企業が積極的に使っていないということがあります。
有名企業、大手企業についてはすでに民間の就活サービスを使った採用の流れができてしまっています。
ただ情報を掲載するだけではなく、説明会等の連絡であったり、採用システム的なものも含めて利用しているため、なかなか他の媒体を利用するという動きにはなりません。
有名企業、大手企業を目指したいという新卒の方は多いかと思いますが、ハローワークだとその目的を達成するには向いていないものになってしまいます。
企業側も無料で利用できるということ
ハローワークは応募者だけではなく、企業側も無料で利用することができるものになっています。
民間ではなく公共の案内所ですが、これはわかります。
無料でできるのはいいことだと思いがちですが、逆に言うと、ハローワークのみの募集企業は採用にお金を使っていないということ。
お金をかけられないような状態である可能性が高いということにもなります。採用をするのに費用をかける余裕がない会社ということは、入社してからも社員教育等には、そこまでの費用をかけられないとも想像できます。
大企業で資金に余裕があって、研修も充実、給料も高いというような風にはいかない企業が多いということです。
たくさんの案件が掲載されていたとしても、もしかするとそれはブラック企業かもしれません。ブラック企業なのかどうかを見抜くのは難しく知名度がないと入ってみないとわからないということもあります。
現状ハローワークは穴場狙い
ハローワーク利用にはメリットもデメリットもあるということですが、現状、新卒就活の有力な手段とはなっていません。
多くの企業が参加しているので、運営側はおすすめしてくるとは思いますが、その質が担保されていないというリスクがそれなりに大きいものになります。
現状はハローワークの使い方としては穴場狙いというものになるのでしょう。確かにハローワークしか掲載していない求人もありますし、気づかれていないため応募者がほとんどいなく、採用率がかなり高くなっている企業もあります。
本当に行きたいと思っている企業、やりたいことが実現できる企業が偶然ハローワークを利用しているということもあるでしょう。
ハローワークだけで完璧な就活ができるとはいえませんが、穴場の良い企業探しということで使ってみるのはいいかもしれません。
就活に自信がない場合
就活に自信がなく、どうしようかと悩んでいる場合、どのような就活サイトを利用するのがいいのでしょうか。
どのようなスタイルで就活をしていくのか、どのような業界や規模の会社の狙うのかによって異なります。基本は複数のところに登録して比較しながら進めていくのがいいでしょう。
ハローワークについては、穴場狙いということも言いましたが、利用にはややリスクもあるということもあります。
もし、いろいろと専門の人に相談しながら就活を進めていきたいというのであれば、就活エージェントに登録してみるのもおすすめです。
ハローワークとも、大手就活サイトとも違う魅力が就活エージェントにはあり、またエージェントなので通常とは違うルートの紹介による内定獲得の可能性が高まります。
就活エージェントの魅力
就活エージェントの魅力は何か。それは紹介するビジネスということでプロの相談相手がいることです。
大手就活サイトはあくまで、掲載箇所であり、広告媒体でしかありません。
就活エージェントであれば、直接紹介するという立場になるため、応募者の自己分析や志望動機もチェックしてもらえますし、面接対策をしてくれるところもあります。
一般サイトと違って大量の学生を対象としているわけではないため、細かい対応が可能になるのです。
エージェント経由ということで、企業もそのための枠を用意している可能性も高いのがいいですね。
一般枠ではなかなか厳しいという人であっても、エージェントが先に話して信頼できる人を紹介するということで、違うルートで内定を取るということも可能になります。
転職ではエージェント利用は当たり前ですし、新卒も今後利用がどんどん一般化してくるかもしれません。
目的に合わせてサービスを利用するのがベスト
ハローワーク、一般の就活サイト、就活エージェントと話をしましたが、絶対にどのサービスを使わなければいけないとか、どのサービスだけにするとか、そのようなことはありません。
目的に合わせてそれぞれのサービスを利用していくのがベストなのです。
そして複数のサービスを同時に利用しても何も問題ありません。おそらくリクナビに一切登録しないい人なんていないでしょうし、大手サイトへ登録をしつつ、好みに合わせて他のサービスを組み合わせいくのが現実的です。
大手サイトで情報収集しつつ、決めうちは就活エージェントで詳細を確認し、応募する等ですね。
地元企業を本気で調べたい場合は、ハローワーク案件もまとめて確認して、情報をまとめてみてから考えるというのもいいでしょう。
行きたい会社がどのサービスを利用しているのか
就活サイトにはいろいろなサービスがありますが、それぞれのサービスはあくまで応募手段であり、また自己分析や志望動機の相談相手というような立場です。
目的は行きた企業に入るということ。行きたいと思っている企業がリクナビしか利用していなければそこを利用するしかありませんし、ハローワークだけということもあるかもしれません。
行きたい企業を就活サイトから見つけていくのもいいですが、ある程度決まっているという人は、行きたい企業を直接調べて、その企業が使っているサービスを選ぶというように逆に見ていくのもいいでしょう。
どれかしか使っていなくて、本当は良い企業があるにも関わらず見落としてしまったということのないように、常にいろいろなサービスに目を光らせてチェックするようにしておいてください。
まとめ
ここでは、新卒でのハローワーク経由での就職から、他のサービスとの比較等を行いました。
ハローワークで新卒求人を行っているということを知らない人も多いですし、就活でいろいろと迷っているのであれば一度利用してみるのもいいかもしれません。
どのサービスが一番いいというようなものではなく、目的に合わせて各サービスを使い分けるのがベスト。複数のサービスを使いながら自分なりに良い方法を見つけていくようにしましょう。