就職先を選ぶ方法としては、いろいろな方法があります。
ネットで調べていると就職企業ランキングというものもよく見かけますよね。
就職人気企業ランキングであれば、人気度ということでわかりますが、2ch(5ch)では就職企業ランキングとして、偏差値で表したランキングが掲載されていたりもします。
この就職偏差値を元にした就職ランキングというのは正しいのでしょうか?
実際の現実と照らし合わせて、その是非を考えてみます。
就職偏差値を当てにした就活をしていいのか?
まず、就職偏差値というようなランキングを見て、そのランキングを当てにして就活をしていいのか。目安としてランク内の企業に合格できるように就活を頑張った方がいいのか。
結論としては就職偏差値にこだわった就活はするなということです。
まず前提としてこの偏差値の形式自体に疑いがあるものになります。
そして、この偏差値に基づいて企業を決めてしまって、自分自身が幸せに過ごすことができるのかということが問題です。
何の保証もないランキングを頼って企業を決めた、一番順位が高そうな企業に決めた結果、入ってみて何かが違うと思っても、それは誰も保証してくれません。
根拠としたのが誰が書いたかもわからないようなネット上の情報だったなんて後悔してもしきれないものになってしまいます。
こんな情報ではなく、本当に自分が正しいと信じられるものを持って行動しないと、後でいろいろな問題を抱えることになります。
実際の2ch(5ch)就職偏差値とは?
実際の2cn(5ch)の就職偏差値というのはどのようなものになるのでしょうか?
調べるとこのようなデータが出てきます。
[69] 国際協力銀行 日本銀行 野村證券(GM) フジテレビ 三井不動産 三菱地所 YCP
[68] 経営共創基盤 集英社 東京海上(SPEC) ドリームインキュベータ 日本政策投資銀行 日本テレビ 日本取引所 野村證券(IB) 三菱総研
[67] 講談社 小学館 テレビ朝日 電通 日本生命(AC) 野村AM 三菱商事 みずほ証券(IB) みずほFG(GCF) SMBC日興証券あ(セルトレ)
[66] 第一生命(FE) 大和証券(GM) 日本郵船 博報堂 みずほFG(GM/AM) 三井物産 三菱東京UFJ(戦財/FT) 三菱UFJモルガンスタンレー(IB) SMBC日興証券(IB) TBS
[65] アセットマネジメントone 伊藤忠商事 コーポレートディレクション 商船三井 住友商事 大和証券(GIB) 大和投資信託委託 テレビ東京 トヨタ 日本財団 野村総研(コンサル) 三菱東京UFJ(GCIB) 三菱UFG国際投信 GCAサヴィアン JICA JR東海 NHK━━━ Sランク ━━━
[64] 朝日 共同通信 国際石油帝石 準キー 新日鐵住金 大和住銀投信投資顧問 日経 ニッセイAM 日本経営システム 日本証券金融 任天堂 丸紅 三井住友AM 三菱UFJリサーチ&コンサルティング 読売 JXエネ
[63] 旭硝子 味の素 出光シェル サントリー 証券保管振替機構 信越化学 全銀協 損保協 中電 東急不動産 東ガス ドコモ 日証協 日本相互証券 農林中金 野村総合研究所(ITソリューション) ホンダ 三井住友トラストAM 三菱重工 JFEスチール NTTデータ経営研究所
[62] アビームコンサルティング 小田急 キリン 京王 シグマクシス 住友不動産 損害保険料率算出機構 東急 東京海上日動 東京建物 東電 日産 日本総合研究所(コンサルタント) 阪急 三菱化学 三菱UFJ信託 日本総研(コンサル) みずほ総研(コンサル) JR東 JRA
[61] アサヒ 上田八木短資 関電 川崎汽船 時事 村田製作所 住友化学 セントラル短資 大ガス 大和総研(リサーチ) 中日 東京短資 東燃 日清製粉 日本生命 日立コンサルティング 富士フィルム 毎日 みずほ情報総研(リサーチ) JR西
[60] 花王 サッポロ 資生堂 首都高速 双日 デンソー トーア再保険 豊田通商 日揮 日本郵便 日立 三菱電機 三菱東京UFJ(OP) JT KDDI R&I━━━ Aランク ━━━
[59] 産経 地電 電源開発 NEXCO中 NTTデータ 東レ 富士セロ 川崎重工 コマツ 住友電工 森トラスト キーエンス キヤノン ANA 三井住友信託 武田薬品 三菱マテリアル ブリジストン
[58] SMBC JFC MS海上 NKSJ 第一生命 3Mジャパン 日東電工 森ビル NEXCO東西 三菱倉庫 メタルワン 神戸製鋼 伊藤忠丸紅鉄鋼 旭化成 三井化学 IHI ADK ソニー
[57]みずほ銀行(OP) あいおいニッセイ同和 明治安田生命 住友生命 商工中金 郵貯銀行 NTT東西 野村不動産 私鉄下位 阪神高速 JX金属 JSR 豊田織機 リコー NTTコム 富士通(SE除く) クラレ 帝人 富士通総研 日本能率協会コンサル
[56] JR九州 昭和電工 古河電工 島津製作 ニコン 鹿島 住友金属鉱山 宇部興産 住友倉庫 ソフトバンク かんぽ生命 日本総研(IT)
[55]りそな銀行 日立化成 日本製紙 日本板硝子 大陽日酸 積水化学 バンナム 三菱ガス 化学 YKK オムロン アドバンテスト コニカミノルタ 明治製菓 大林組 清水建設 竹中工務店 三井倉庫 大和総研(IT) みずほ情報総研(IT)━━━ Bランク ━━━
上記は文系の総合ランキングということです。他にも理系もありますし、業種別のランキングも出てきます。
なんとなくそれっぽいランキングにも見えてしまうのが怖いところです。
誰がこの偏差値を作っている?
就職偏差値ランキング、この問題として誰がこの表を作っているのかということがあります。
2ch(5ch)にいる人が適当に順位付けしていて議論しているに過ぎないのです。
こんな議論はまともな社会人ではやるはずがありません。
入社すればわかりますが、他人の企業なんて構っている暇はありません。
これは、まだ入社していない人、何の活躍もしていない人達が憶測で作ったランキングという可能性が高いものになります。
偏差値というのはまたそれっぽい騙しの要素であり、偏差値というのは、順位ではありません。偏差値50を基準として、均等ではなく、60だと約16%、70では約2%しか存在しません。
就職の企業と照らし合わせること自体が不自然な話なんです。
純粋なランキングとしても、本当のところはどうなのかなと思えるようなものばかりです。
現実と実態がかなり異なることに言及している人もいました。
【就活】2ch(5ch)のIT企業ランキングについて現実と比べてみる
IT企業の範囲内で見ても、実態とランキングが異なるという意見が出ています。
このような何のあてにもならないランキングに対して、人生の重大局面を決めることの指標にするのは危険でしかありません。
正しいランキングを知りたい人は?
就職偏差値が正しくないということでは、一体何が正しいランキングなのでしょうか。
就活はランキングで決めるというものではありませんが、それでも一定の指標は参考としても欲しいという気持ちはわかります。
ランキングを知りたいのであれば、
・売上ランキング
・経常利益ランキング
・就職人気ランキング
このような数値であれば正しいものが出てきます。
適当な指標ではなく、参考にするのであれば、公的機関や大手サービスが出しているようなものを見るべきです。
このうち就職人気ランキングに関しては、学生の人気ランキングになるので注意です。
学生の人気が高いということと、働く環境として良いかは全くの別問題です。この点には注意しておきましょう。
難易度ランキングは絶対に算出できない
企業の就職難易度ランキング、この数値に関しては絶対に算出することはできません。
なんとなく、就職難易度が高い企業があるのは事実です。
業界トップの企業に入るのはどこでも難しいでしょうし、外資系や総合商社、マスコミ等に入るのが簡単という人もいないでしょう。
ただ、具体的に数値でランキングをつけて評価するというのは不可能です。
それは、大学受験とは異なり同じ条件で企業を受けるわけではないということです。
受験でも、多少は偏差値とは無関係で、自分の好きな大学、行きたい学部を受ける人もいるでしょう。でも、大半は偏差値が自分に合った最大のところを選び、その中で、改めて学校や学部を選ぶことになるかと思います。
特殊学部を除いてわざわざ偏差値が低い学校に入る意味はそこまでありません。
これが企業への就活となると、変わってきます。全員がランキング順に同じ企業を受けるということはありません。
業界が違う、企業によっても特色が全く違うので、ランキング順に就職先を決めるということが成り立たないのです。
職種別の相性が存在する
就活の場合は、その人個人と職種別の相性します。
営業が得意だという人が、経理職に応募しても合格できないかもしれません。
コツコツと作業をすることが得意な人が接客業だと合わないかもしれません。
企業によってもそのカラーは全く異なるものがあって、体育会系の職場に理系思考の人が合わないということもあります。
このような相性の問題が存在する以上、偏差値やランキングのように、数値で一定レベルまで優れているから合格するというような判断はできません。
上位に合格できれば下位も合格できるわけではない
就活には相性があるという話をしましたが、同じ職種、同じ業種であってもこの相性の問題は当てはまります。
仮に業界1位の企業に内定が取れたとして、その人が業界5位の企業に内定が取れるのかというと、そんなことはありません。
中には全部にとにかく内定を取ってしまうという人もいますが、1位は内定が取れても、それ以下は全部落ちてしまったというような話は続出しています。
むしろその方が自然です。
倍率的に考えて、そこまで複数の企業に内定が取れすぎるということは考えにくいものです。入社する企業は1社しかないのに、内定が10社以上というのは現実的には起こりにくいものです。
場合によっては優秀すぎるから採用しないということもあるかもしれません。本当にトップクラスの学生がわざわざうちの企業に入るかどうかは怪しいと考えたり、そんな人はすぐに辞めてしまうと考えるかもしれません。
このように就活に関しては受験のようにランキングでほぼ一定レベルにあれば該当ランクはどこでも合格できるというようなことは起こりません。
ランキングで難易度を測るというのは、無理があるものなのです。
ランキングで選ぶ方法をやめた方がいい理由
就職偏差値のようなランキングで就職する会社を選ぶのはやめた方がいいということを言いました。
それでも何かのランキングというのは気になってしまうものです。
ランキングの正確性という話ではなく、そもそもランキングで選ぶことをやめた方がいい理由というのもあります。
やりたくない仕事は続かない
就活は入社して終わりで良し悪しが決まるものではなく、その後に社会人として仕事をしていかなければいけないわけです。
受験の場合、入ってしまえばどうにもなるという要素がありますが、この点就活は異なります。
もし、一般的に入社するのが難しい企業の内定が取れたから入社したけれど、仕事内容がやりたくないものだった。
このような場合、仕事が続けられなくて結局辞めてしまうということが起こります。企業の離職率というのは結構高く、3年で3割の人が辞めるという話はよく出てきます。
会社人生が40年続くとして、本当にその期間ずっと同じ会社で働けるのかというと、かなり怪しく実際には数年で辞める人が多くいるのです。
就職するのが難しい企業に入ったのに数年で辞めることになった。
こんな結果になって本当に良かったのかという疑問が出てきてしまいます。
偏差値マウンティングは存在しない
今回消化した就職偏差値のようなものだと、何か上位の偏差値の企業に入れば自慢できる、良い思いができるような気持ちが起こります。
でも、そのランクが高い企業に入ったということで、一体いつ良い思いをするのでしょうか?
ここに書いてあるランキングが高い企業に入ったと、人に見せながら話すのでしょうか?
実際には掲示板内で騒がれているだけでリアルの世界ではそんな話は出てきません。そして入社して仕事が始まってしまえば、誰もそんな掲示板は見なくなってしまいます。
有名企業か無名企業かということで、話題に出ることはあるかもしれませんが、どちらが上か下かなんて会話をするシーンなんてやってくることはありません。
その会社内での競争になる
入社してから気づくのは、どれだけ良い会社か良くない会社かということは関係なく、その会社内での競争が始まるということです。
入社したら、もうお互いがどこの会社だからと張り合うことも自慢するようなこともなく、社内の人との交流が始まり、全員が同じ会社内の人なので良いも悪いもありません。
社内競争が始まると、今度は誰が仕事ができるか、出世したかという話になります。
どれだけ良いと言われる企業にいようと、その会社内で落ちこぼれではどうしようもありません。
だんだんとどこの企業にいるかではなく、どれだけ出世しているかによる差が生まれてきます。
良い企業だからそこに入りましただけでは意味がなくなってきます。
自分の道を歩むことをしないと不幸になる
就職偏差値ランキングであったり、何かのランキングによって企業を選ぶということは、実は自分の基準ではなく、他人が勝手に決めた基準によって道を選ぶことになります。
そのような選び方をしていると、大変なことがあったときに耐えられなくなりますし、本当にその仕事やその企業で入ってきた人に勝つことができなくなってきます。
どんなにランキングが高い企業であろうと入って終わりではなく、入ってからすべてになり、そこから社会人としての人生が始まるということ。
一生その会社内にいるとは限らないということを考えると、他人の基準ではなく自分の基準を持って生きていくことが求められます。
あの会社の数値は良かったということと、自分がやりたい仕事ができて有意義に過ごせている、幸せな生活を送れているとは全く異なることなのです。
この違いを理解して仕事を選ばないといけません。
まとめ
2ch(5ch)の就職企業ランキング、このような一見わかりやすいような指標が出てくると人はついついそれを信じたくなってしまいます。
中には正しいものもありますが、それがすべてではありません。
また企業として優れていることと、あなたが働く場として優れているかは全く別のことです。
ランキングで選んだ企業が合わなかったとなっても誰も責任は取ってくれません。自分自身で本当に納得がいく選び方ができるように、目の前に出てくる数字やランキングに惑わされず、本当に行きたい企業を見つけられるようにしていきましょう。
本当に道に迷ったら、就活エージェントに相談するのもおすすめです。