就活に資格はいらないという話は本当なの?ガクチカでは使えない?

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就活の対策というと、資格を取ろうとする話を聞いたりします。
資格があると、なんとなく仕事ができそうな人になるようなイメージがありますよね。

履歴書の欄に資格が並んでいると、それだけで人事から評価されそうというような感じもあります。
ただし、就活に資格はいらないというような声もあります。

資格は就職に対して、実際にところはどうなのでしょうか?

就活に資格はいらないという話は本当なのか?

就活に資格はいらないというのは本当なのか?それとも資格はたくさん備えていた方が有利になるのか?

人によってどう考えるかというところもありますが、就活に資格はいらないという話は本当です。

資格がないのとあるのではどっちがいいのか?と聞かれるとあった方がいいという答えになります。

でも、その程度の話なんです。
学生としては資格に対して頑張って取れば、就活で凄くアピールができていいのではというように考えがちです。

一部の本等では就活のために資格を取りましょうというようなことを主張しているものもあります。

ただ普通の学生が取れるような資格を取ったくらいでは、ほとんど気休めレベルにしかならないということは考えておいた方がいいでしょう。

有利な資格というのはないの?

就活に有利な資格というものはないの?
この話についてはこちらの記事でも書きました。

就活に有利な資格は?本当に資格は必要なのかを考察してみる
就活では資格を持っておくと有利なのではと考えることもあるかと思います。 実際に就活で書く書類には資格欄がありますし、何も資格がないと不安になってしまうかもしれません。 ここでは就活に有利な資格はあるのか?また本当に資格は必要なの...

有利な資格は何になるかというとTOEICです。
TOEICは絶対とはいいませんがあった方がいいものになります。

他の資格はどうなのかということですが、よほどの難関資格でもない限りそこまでの影響はないものです。それどころか中途半端にアピールしてもむしろ逆効果になってしまうかもしれません。

基本的に何かの資格と取ったから有利になるのかというのは、やる気を見せるというくらいのもので、そこまでの差にはならないのです。

英語力は別格。業務上必要性がある企業も

有利な資格でTOEICを出したのは何故かというと業務上必要とする企業が増えているからです。

グローバル化なんて言葉がもう古くなってしまうほど、海外とのやり取りを当たり前に行う企業は増えてきました。

実際に海外取引を英語で行うのは一部の部署であったとしても、英語ができなくてその仕事ができないというのと、その仕事も含めてできるというのでは大違いです。

特に英語に関しては、比較的勉強することと、実際の仕事上の英語が直結しているという要素もあります。

学校英語と仕事の英語は違うとは言っても、英会話スクール等で学ぶ英語はそのまま使えます。

他の資格であれば、例えば簿記検定を取ったからといって、即経理でなんでもできるのかというと、決してそんなことはありません。システム系の資格を取ったからといってIT企業で活躍できるのかといってもそんなことはありません。

英語もそれだけで仕事ができるわけではありませんが、急に業務上必要になってゼロからというのが厳しいものでもあります。
英語だけは、他の資格とは異なる性質があると考えられます。

資格があれば、採用されやすくなるのか?

資格を取っておけば、その資格が評価されて企業に採用されやすくなるのか?

これはNGであり、その企業が必要としているものと結びつく要素がなければいけません。

簿記の資格を一生懸命頑張って会計が得意となったとして、新卒は基本的に営業で働いてもらう会社が喜んでその人を受けいれるのかどうか。

数字に強い営業というのはもちろん必要とされる人材ではありますが、それと簿記検定というのは、やはりズレがあるものです。

これが公認会計士であったとしても、それだったらなぜうちの会社に来るのか?という話になってしまいます。

企業が求めているものとズレた資格をとっても意味がありません。
アピールの仕方によって、努力の証として資格と取ったということであれば評価される面も出てくるとは思いますが、資格=採用が有利と結び付けるにはやや無理があるものとなってしまいます。

あくまで自己啓発の一環であり、努力の証明としては取得することは全く問題はありませんが、就職への強い武器と考えるのはやめましょう。

資格があれば学歴をひっくり返せるのか?

学歴があまりよくない、有名大学を卒業していない。
そのようなときに資格を取っておけば評価をひっくり返すことができるのか?

これも現状の学歴に自信がなくて、有名企業に進みたい人は考えることもあるでしょう。

これも完全に間違っているわけではありませんが、過剰期待はNGだということになります。

学生時代に普通に資格の勉強をして取れる資格には限度があります。
司法試験や公認会計士、このような資格は特別扱いものであり、普通の学生が他のこともやりながら取得するのはほぼ不可能で、この資格のために学生時代の全エネルギーをかけるくらいのことは必要となるでしょう。

そうではない資格としても、TOEIC満点、英検1級。
このくらいであればインパクトは出てきますが、これも難易度は相当なものとなってしまいます。

普通の学生がサークル活動やアルバイトをしながら、他の授業やゼミ等を頑張りながら取れる資格となると〇〇検定の2級くらいが現実的です。

この資格を取得した無名大学出身の人の履歴書を見て、有名大学出身の人との立場を逆転できるか、これは残念ながら難しいでしょう。

よほどの資格でもない限り、差別化は難しいということで別の作戦を考えた方が良さそうです。

企業は資格を重要視していない

企業側が本当に知りたいのは学生の人間性です。

企業側は学生時代に取得した資格については重要視していない。
これが一生懸命資格を勉強してアピールしてくる人とのギャップになっています。

企業が見たいのはその人の人間性や志望する業界、企業への熱意であり、何の資格を取ったかということはぼぼ重要視していません。
大学の勉強に関しても理系で直接専門分野へ就職する以外であれば、何の勉強をしたかということに関しては重要視はしていません。

そうではなく、人間性であったり、論理性、面接での上手な回答ができるのか、コミュニケーション能力があるのかということを見ていきます。

一生懸命勉強を頑張ったのに、資格取得に励んだのに内定が出ないという人はこのポイントをはき違えているのです。

これが社会構造として正しいのかどうかということには疑問もありますが、現状の就職活動はスキル重視ではないということは考えておいた方がいいでしょう。

仕事は資格でできるものではない

企業が資格を重視しないということですが、これはその資格を取ったからといって仕事ができるわけではないということもあります。

英語は評価するとはいいましたが、英語であっても話すことができればそれで仕事ができるのかというと、そんなことはないのは感覚的にわかりますよね。

英語はただのツールであって、普段の仕事ができるかどうかとは関係がないのはわかります。

簿記のような会計系の資格であれば役立つのではと思うかもしれませんが、確かにゼロではないのですが、実際には勉強の内容ではなく、その企業独自のシステムの操作方法が大事であったり、他の社内メンバーとの調整等が重要なものとなります。

知識があるかないかだけであれば、それはコンピューターに任せる話であり、人に求められるのは、結局調整能力でありコミュニケーションになるのです。

アルバイトの延長のような事務作業出ない限りは、知識でどうこうするものではなく、イレギュラーが起こったときにどう対処できるのか、また新規案件が入ってきたときにどう既存の枠組みに入れるのかを調整するのか、というような調整事が多くなるはずです。

単純に資格を取ったから仕事ができるものではないということ、これは企業側は十分にわかっていることなのです。

ガクチカの資格アピールはリスクあり

ガクチカとして資格をアピールすることにはリスクがあります。
ここまで読んだ方ではあればもうわかるかと思いますが、「企業が求めるものとあっていないリスク」があるからです。

一生懸命勉強したから、それが仕事で有効のようにアピールされてもそうではないことは多々あります。

あまり直接的に仕事と結びつくアピールをするのは危険なのです。
そうではない、自己啓発的なアプローチをしていくのは効果がありますが、それであれば学校の勉強であったり、ゼミの中で珍しい研究をしている等のような、何か人とは違うオリジナリティが出せるものの方が注目されやすいです。

例えば、
「〇〇商店街を発展させるための研究をしている」
このことのアピールをするのと
「〇〇検定を頑張って2級を取得した」

これだと前者の方が話の続きを聞いてみたいと思うでしょう。
資格はアプローチの仕方を考えていかないと、意外と響くものは作りにくいものになります。

社会人からみた場合の評価を意識する

ゼミでの研究内容と〇〇検定の2級の取得という比較を出しましたが、社会人から見た場合の資格の評価というのも大事です。

〇〇検定2級が、本人にとっては一生懸命頑張ったつもりであり、その結果であっても社会人からすると、それはたいしたことではないかもしれません。

社員の大半が英語を自由自在に操って海外と取引している企業に対して、TOEIC700点が最大のアピールポイントですとすると、どうしても微妙感は出てしまいます。

社員になってからではなくて学生時代にそれだけできているということは良いことではあるのですが、社員はみんなそれができているのが当たり前ということを話してもインパクトとしては弱いのです。

ガクチカは比較できないものにする

ガクチカでアピールするものとしては、あまり他人と比較できないものにするというのはポイントです。

TOEIC〇〇点、〇〇検定2級というような具体的に数字が出ているものは簡単に比較ができてしまいます。

面接をする社員側がその能力よりもはるかに高い能力を持っているかもしれません。
またライバルの学生がもっと高い点数・級を持ってきた場合、もうその時点で負けが確定してしまいます。

そうではないその人自身のオリジナルストーリーであればそこに勝ち負けは出てきません。

英語を勉強するのであっても、ただ英会話教室に通っているだけではなく、その結果を活かして英語で友人を作ったり、何かイベントに参加している、また主催しているとなるとストーリーは大きく変わってきます。

自分だけの勉強で完結しないで何か別のアウトプットに結びつくものがいいですね。
自分の勉強というのは自己満足の域を超えるのが難しく、客観的な証明、説明がしづらいです。

勉強であってもゼミのような場で他のメンバーがいて、そのことでコミュニケーションをしたり紆余曲折を経験して何かのことに気づいた、何かを生み出したというようなことがあればストーリーとして良いものができてきます。

資格はその方向に勉強が進んだ結果取得したことの一つであり、あくまで経過であり、そのこと自体が最終目標にならないようにするのです。

簡単に他人と比較されるものであれば圧倒的実績をつくるしかありませんが、そうではないものであれば、誰とも比較されずにインパクトを出すことができるのです。

資格への憧れには注意すること

資格というと、客観的に学習した事実が証明できて、勉強した感も出てきますし就職でも有利に働くのではと思いがちなことがあります。

ここで説明したとおり、意外と新卒の就活で資格を活かすというのは難しいということがわかったかと思います。

特に資格へ憧れるあまり、学生時代の大半を資格の勉強に費やすとなると相当なリスクを背負うということにもなってしまいます。

超難関資格が現実的に取れるということであればいいですが、そうではない中途半端な状態に終わることが多いのであれば、単純な資格取得ではないオリジナルのアプローチを考えていった方がいいでしょう。

まとめ

ここでは、就活に資格はいらないという話は本当なのかどうかということについて、そしてどのようなガクチカアプローチが良いのか等について話をしました。

就活に資格はあった方がいいかというと、あった方がいいということが答えにはなりますが、なくても十分に通用します。

そして、就活という面を考えたアプローチとしては単純に資格を頑張ってはない、別のオリジナリティのあるような内容を用意した方がいいということです。

資格の内容だけにとらわれず、どのようなアプローチができるのかということをよく考えてみるようにしましょう。

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